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東京は世界第4位、都市間競争時代に問われることは何か

「グローバル競争は都市間競争」、世界の40都市を評価

 2006年に総務相郵政民営化担当相を辞めたあと、私は都市戦略研究所の所長に就いた。新しいことをぜひやりたいと考えて始めたのが、この都市総合ランキング「GPCI」である。

 従来の都市ランキングは、たとえばイギリスで発表されている金融都市ランキングのように、分野別のランキングに限られていた。意外なことに、総合ランキングは存在していなかった。

 「これからは都市の時代。グローバル競争とは都市間競争のことだ」と言われていたにもかかわらず、都市の総合ランキングが存在しないのはおかしい。私はそれを「日本発」でやりたいと考えて、世界の都市総合ランキングを作ることにしたのである。

 GPCIは世界の主要40都市を対象に、70の指標を評価し組み合わせて総合ランキングを算出している。経済から研究開発、生活環境、アートまで、多様な指標によって総合的な評価を行っている。

 

最初は手探りで作っていたGPCIだが、最近は海外でも引用されるようになっている。今年の記者発表の様子はNHKニュースでも放映されるなど、国内ではかなり定着してきたように思う。

 また、政府の成長戦略の中で掲げられている「成果指標(KPI=Key Performance Indicator)」においても、GPCIが採用されている。東京のランキングを4位から3位に引き上げることが目標とされているのだ。

 では、今年のGPCIの結果はどうだったのだろうか。KPIの観点、すなわち東京のランキング向上ということで言えば、「希望」と「懸念」が混在した状況となっている。

 今年も東京は引き続き4位だったのだが、3位のパリに肉薄しているというのが「希望」である。近いうちに、東京がパリを抜くことが視野に入ってきたと言っていい。

 また、今回のランキングでは新しい試みとして、11の目に見えにくい「都市の感性価値」を評価指標に加えたランキング「GPCI+」も発表した。たとえば、電車や飛行機が定時運行(運航)しているかどうかの快適さをはじめ、安らぎ、興奮といったことも、都市の力として評価することにしたのである。

 このGPCI+で見ると、実は東京はすでにパリを抜いて3位に位置している。しかも、2014年版の評価は2013年が調査対象だから、国家戦略特区が始動する前の東京が評価されている。ここに今後、国家戦略特区のしっかりとした成果が加われば、将来的には東京に対して大きな加算が期待できる。