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国内株式市場見通し:ボトム形成に期待、中小型株の見直しタイミング

日経平均は波乱の展開、世界景気に対する不透明感

先週の日経平均は下落。週初こそ、予想を上回る改善を示した9月の米雇用統計を受けて、日経平均は大幅に続伸して始まった。しかし、25日線が心理的な上値抵抗となるなか、その後は国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長見通しを引き下げ。8月の独鉱工業生産が2009年1月以来5年半ぶりの大幅な落ち込みなど、世界景気に対する不透明感から、週半ばには15600円割れ。さらに8日の米国市場では、米連邦公開市場委員会FOMC)議事録を受けて早期利上げ懸念が後退。NYダウは270ドルを超える上昇をみせたが、海外株高を活かすことはできず15500円を割り込むと、週末にはNYダウの300ドル超の下落を受けて、15300円を割り込む波乱の展開に。

もっとも、足元では10 月末に決算を迎えるミューチュアルファンドなど海外勢による断続的な売りが観測されていたほか、為替市場では円安一服、香港で長期化するデモの影響、世界経済に対する不透明感から目先的な調整はある程度は想定されていた感はあった。しかし、16日に上場が予定されているリクルート<6098>参戦のための換金売りといった見方がされていたとはいえ、新興市場の主力銘柄を中心とした中小型株の大幅な調整が需給悪化への警戒にも。

■米決算本格化、リクルート上場

今週は米国では決算発表が本格化してくる。ゴールドマン・サックスなど大手金融機関のほかインテル、グーグルなどが決算を予定しており、決算を受けた米国市場が不安定な値動きをみせてくると、東京市場も一段安が警戒されてきそうだ。足元の円安一服によって業績上振れ期待が後退していることもあり、利益確定の流れが強まる一因にもなりかねないだろう。

10日の米国市場では世界経済の先行きへの警戒感のほか、半導体マイクロチップ・テクノロジー、ネットワーク機器のジュニパー・ネットワークスなどの下方修正が嫌気され、ナスダックは2%を超える下落となった。この流れを受け、連休明けの東京市場はハイテクセクターを中心に幅広い銘柄に売りが先行することになろう。

一方、リクルート<6098>が上場する。足元の中小型株の調整などは、リクルート参戦のための換金売りとの見方がされていた。受け渡しベースでは10日までは換金売りが出るとみられていたこともあり、今週以降は、資金が還流してくることも考えられよう。大幅な下げによって値ごろ感も台頭してきており、中小型株への見直しのタイミングとなる可能性はありそうだ。

■オーバーシュートで目先底形成か

また、日経平均は先週の調整で一目均衡表の雲下限レベルまで一気に下げてきた。シグナルは悪化しているが、8月の調整局面においても雲下限が支持線として機能していた。これを割り込んできたとしても、26週線や200日線を意識すれば、ここからの調整幅は100~200日程度となる。米株安の流れからシカゴ日経225先物清算値は15065円だった。オーバーシュート気味に下にブレイクしてくる可能性が高いが、この水準からは押し目拾いのタイミングを見極めるところとみておきたい。まずは、個人のセンチメントを計るため、ミクシィ<2121>、サイバーダイン<7779>、テックファーム<3625>、クラリオン<6796>辺りの動向に注目か。その他、16日にアップルがイベントを開催し「iPad」の新機種を発表するとみられている。

ベージュブックでのアク抜け期待

経済イベントでは、15日に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁講演、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されるほか、9月の米小売売上高が発表される。その他、17日に米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が講演する。ベージュブックで経済拡大が確認されるようだと、10月の連邦公開市場委員会FOMC)での量的緩和第3弾が終了するとの見方に。もっとも、米国市場のここにきての弱い値動きは、QE3終了に向けたポジション圧縮ともみられており、結果的にはアク抜けにつながる展開も意識しておきたい。